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日本の音楽と和楽器

日本の音楽・和楽器

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日本の音楽



日本の音楽と主な和楽器をご紹介します。

日本の音楽の歴史
記録に残っている最初の音楽は、宮廷に伝わる記紀歌謡という歌曲で、古事記・日本書紀の物語の元になったとも言われています。

7世紀頃から、朝鮮・中国の音楽が伝来します。これに日本古来の音楽が混ざり、管弦と打楽器による宮廷音楽、雅楽が誕生します。さらに舞が加わったものを、舞楽と呼びます。

同時期に、インドの仏教音楽である声明(せいめい)が中国を経由して渡来します。これが、平曲や謡曲の源流であり、後には浄瑠璃にも影響を与えることになります。平曲は、盲僧が琵琶を弾きながら、平家滅亡の物語を語ったものです。

一方、農村の田植行事であった田舞に、中国の散舞が影響し、田楽能(でんがくのう)が誕生します。これがさらに洗練されて、猿楽能となり、室町時代に観阿弥・世阿弥によって「能楽」としてまとめられます。能楽の中の音楽を「謡曲」と呼びました。

室町時代には小唄(こうた)も流行します。高三隆達による、7・7・7・5、26文字の隆達小唄(りゅうたつこうた)が、小唄の源流と考えられています。

江戸時代に入ると、琉球から渡来した蛇皮線(三線)を改良した三味線が浄瑠璃に使用されるようになり、三味線に合せて人形を操るという人形浄瑠璃が大きく発展していきます。また、竹本義太夫が始めた義太夫節(ぎだゆうぶし)という三味線に合せた語りが、人形浄瑠璃に不可欠なものとなります。

江戸時代には歌舞伎も流行しますが、人形浄瑠璃の勢いに押されたため、同じ演目を歌舞伎に取り入れ、義太夫節も導入します。これにより、歌舞伎はより音楽色・舞踊色の濃いものになっていきます。また、歌舞伎の中の江戸長唄と呼ばれる三味線に合せた歌は人気を博し、後に長唄は独立した音楽に発展していきます。

昭和に入り、ラジオが普及すると、大衆歌謡曲が流行するようになります。日本的な音階を用いて日本人の情緒に訴える演歌と、西洋音楽の影響を受けたポップス歌謡曲の二つの流れができます。

日本の音楽の特徴
西洋音楽と比較すると、大まかに、次のような特徴があります。

・ドレミファソラシドの、ファとシを抜いた5音階が基本。
・西洋音楽の「平均律」(1オクターブを12等分)や「純正律」では括れない。
・音の無い余白の時間があり、余韻を大切にする。
・もともと楽譜が存在せず、口移しや師匠を真似ることで曲が伝承された。
・不協和音が多い。
・1拍の長さが必ずしも一定ではない。

楽器は、狭い室内で、デリケートの音の変化を楽しむように楽器が作られています。そのため、大きなコンサートホールで演奏するために改良された西洋楽器に比べると、小音量しか出せない楽器が多いです。

日本の主な楽器
琴(筝)
琴というのは一般的な呼び名で、正式には筝(そう)と言い、@筝のこと、A琴のこと、B和琴(わごん)の3つに分類されます。和琴は日本書紀にも登場する古代からの5〜6絃のもの。「琴のこと」は奈良時代に唐から伝わった13絃のもので、絃を支える柱(じ)を持たないのが特徴です。
現在私達が琴と呼んでいるのは「筝のこと」です。
筝
絃を支える柱を持つのが特徴ですが、柱で絃に張りを持たせて音程を高めたり、振動を胴に伝えるなどの役割を持ちます。絃は絹(現在ではテトロンが多い)の13絃で、3本の指に象牙製の爪を嵌め、弦を弾いて演奏します。単独で演奏されたり、尺八、三味線などと合奏されます。

三味線三味線
15〜16世紀に、琉球から伝わった蛇皮線(じゃみせん、じゃびせん:三線〔さんしん〕とも言う)を改良したものと言われる比較的新しい和楽器です。
天神(糸倉)、棹、胴の3つの部分から成ります。絹製(またはテトロン、ナイロン)の糸を3本張り、胴の皮は猫または犬の腹の皮を使用しています。棹の部分で絃を押さえて音程を調節し、胴の部分で絃を銀杏型の撥(ばち)で弾いて音を出します。
単独で演奏される他、歌舞伎や浄瑠璃、長唄などの伴奏として使用されます。




尺八虚無僧
尺八は日本の伝統的な木管楽器です。名前の由来は、長さが一尺八寸(約54cm)であるためです。唐から伝わった楽器を祖先とし、普化宗(ふけしゅう)と呼ばれる禅宗の虚無僧(こむそう)が演奏しながら托鉢(たくはつ)したことで有名になり、明治以降一般の人たちにもます。
真竹の根元の部分を使い、中をくりぬいて5つの指穴と、一番上に歌口(吹き口)を開けます。奏者の口型や角度によって吹き込む空気の束を調整することによって音を出します。
単独で演奏されたり、琴や三味線などと合奏されます。また、民謡の伴奏としても演奏されます。

鼓(つづみ)小鼓
鼓には、小鼓、大鼓、太鼓などがありますが、狭義には小鼓を指します。
小鼓は砂時計型の胴の両端に皮を張り、緒で強く張ります。緒の張り方で音程が変化します。演奏するときは、肩に担いで手で叩いて音を出します。大鼓、太鼓は、撥(ばち)で叩いて音を出します。
能や歌舞伎の伴奏として使われます。

見たり、演奏を聴いたりする機会の多いのは、上記の楽器でしょう。
その他、胡弓(こきゅう:チェロのように絃を擦って音を出す弦楽器)、琵琶(びわ:撥で絃を弾くマンドリンのような弦楽器)、雅楽で使われる笙(しょう:管楽器)・篳篥(ひちりき:管楽器)・鉦鼓(しょうこ:金属製の打楽器)などがあります。


雅楽
▲雅楽の演奏(鶴岡八幡宮にて)


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